こんにちは!千葉のフリーランス・個人事業主専門の税理士、福地です。

今月末(9/29)、国税庁経験者採用試験の1次試験が行われます。
(人事院HP:「国税庁経験者採用試験(国税調査官級)」

この試験はいくつかある国家公務員経験者採用試験の一つで、社会人としての経験を積んだ方に中途で入ってもらい、即戦力として活躍して欲しい、といったものです。

私は市役所で14年ほど勤務したのち、この試験を受けて東京国税局へ転職しました。

今日はこの試験について触れようと思います。今年試験を受ける方がご覧になりましたら、参考にしていただけると嬉しいです。

また、今年の申し込みは締め切っていますが、来年以降の受験を考えている方もご覧いただければと思います。

申込みはインターネットで

例年、7月1日の試験概要で、受験の資格や試験日、募集人数などが発表され、7月下旬から8月中旬にかけインターネットで申し込みとなります。

年によって募集人数はまちまちのようです。今年は国税庁全体で100名ほどとなっています。
(国税庁HP:「経験者採用試験概要」

1次試験

概要

ペーパーテスト+論文です。

ペーパーテストは5択問題。文章理解8題(現代文3題・英語5題)、判断推理・数的推理・空間把握・資料解釈(まとめて数的処理と呼んでいます。数学的な問題です)16題、時事問題6題の合計30題で、例年同じ比率のようです。

合格点は年によって異なり、9点~14点とバラつきがあります。

どう点をとるか

数的処理16題をどう取っていくか、がカギでしょう。ここが壊滅状態だと、まず受かりません。

文章理解については、英語の比重が大きいです。英語が得意な方は明らかに有利です。

時事問題については、公務員試験用の対策本があるので、それを読むといいかも。実際試験を受けてみた感想としては、明らかにおかしい選択肢を除いていけば2択~3択には絞れるので、あとは普段からニュースを見ておけば大丈夫かな、という印象でした。

難易度は鬼!対策は必須!

同日に行われる他の経験者採用試験と同じ問題なのですが、他省庁は総合職級を募集しています。そのため問題は超・難しいです。特に数的処理。学生時代は得意科目だったので、自信あったんですが、試験当日は面食らいました。

対策なしに合格点を取るのはなかなか厳しいでしょう。問題集を解いたり過去問を解いたりするのがいいと思います。

現代文や英語はあまり対策はありません。読解力や英語力は今からやってもあまり変わらないだろうし。

ただ私は英語はやりました。英語全然できないし、比重高いし。でも「DUO」買って結構頑張ったのに、結果は0点でした・・・(英語できる人ほんと羨ましいし頭が下がります。中学まではできたんだけどなぁ)。
合格してから同期とこの話をしたとき、「ノー勉強で、読んでもわからないから全部3を選んだら、3問正解だった」と言われ泣きました。勉強した意味ないじゃん!(いや、勉強に意味ないなんてことはない!ですよね?)

働きながらの勉強はきついので、時には捨て科目を作ることもありかと思います。

論文

①これまでの取組と成果(直面した困難と克服策等)を具体的に述べ、特に論理的思考や対人折衝・調整能力を発揮したものをについて客観的に明確にすること。
②①を今後どのように活かせるか。国民全体の奉仕者としてどのように公務に活かせるかということについても述べること。

例年こんな感じです。しっかりと準備しておきましょう。

1次試験の合格率は3割~4割くらいです。第一の壁は中々に高い。

2次試験

人物試験、1次面接と言ってもいいと思います。

面接官は人事院の方のようです。

私のときは面接に加えて集団討論がありましたが、今はありません。

志望動機、どんな人がらか、どういった仕事をしているか、などを聞かれました。

例年、この2次試験は2/3から3/4の方が合格しています。年によっては9割近い合格率のときもあります。面接官の話をしっかりと聞き、しっかりと答えられれば大丈夫かな、と思います。

3次試験(最終面接)

国税局での最終面接です。面接官は国税局の職員です。

やはりここでも志望動機は聞かれます。他には、転職理由や転勤についてなど、具体的なことを聞かれました。

最終面接の合格率は6~7割くらいです。

あと一歩で合格です。最後まで頑張ってください!

まとめ

「国税庁経験者採用試験」は受験資格が広く(大卒と職種のみ、職種も様々で大方当てはまります)、色々な方を求めているのだと思います。

私が合格したのは37歳のときでしたが、最高で47歳の同期がいましたし、職種も、市役所や他省庁の職員、銀行員、税理士事務所職員、証券会社社員、大学非常勤職員など、様々な方がいました。

色々な方にチャンスがあります。

試験や税務署の仕事、雰囲気、研修などについてご相談等ある方は、こちらをご覧いただき、ぜひお気軽にお問い合わせいただければと思います。

【編集後記】
「十角館の殺人」ドラマを視聴。
小説読んでいましたので内容は知っていましたが、いやぁ面白かった。
ネタを知っていても面白い。できることなら記憶を消してまた観たい。
まだの方、ぜひ。