こんにちは!千葉のフリーランス・個人事業主専門の税理士、福地です。

税務調査官にはノルマが課せられているのでしょうか?

年間調査件数にノルマはない?

税務調査官の調査件数にノルマはあるのでしょうか?

結論を言いますと、正確な意味での「キミは何件」というノルマはありません。

他の税理士さんのHPなどをみると「件数にノルマを課せられている」という表記をよく目にします。

実はこれもあながち間違いではありません。というのも、ノルマはないものの部門ごとの「目標件数」が定められており、実質的なノルマとして機能しているという部分があるためです。

件数をこなせないと、同じ部門の誰かがその分をカバーする必要があり、周りからの目が気になる・・・なんてことも実際ありました。

件数を達成するため、調査官は常に3~4件を並行して調査を行っています。不正が疑われる案件は時間もかかり、その間にもどんどん調査件数は増えてきます。

増差にノルマはない

増差所得、増差税額、というものがあります。

元の申告に対して、調査による修正申告等でどれだけ所得や税額が増えたか、というものです。

当然のことながら、多ければ多いほど調査成績は良いわけで、評価も高まります。

しかし、これにはノルマはありません。目標数値はあるのでしょうが、上司から聞いたことはありませんでした。

数値を定めると、それを達成するために強引な手法も厭わず、納税者に対して必要以上に厳しく迫りかねない、というのがその理由でした。

そのため、調査の結果数字が出なくても、厳しく詰められるようなことはありません。

とはいえ、そこは組織です。周りとの比較もあります。責任感の強い人ほど気に病みます。

調査して誤りがなく、修正申告の必要がないことを「申告是認」と呼ぶのですが、是認となったときはまぁまぁ落ち込みました。

是認が2件、3件と続くようなことがあったらそれはもう居たたまれない気持ちでいっぱいです。

調査しました、その人は正しく申告していました、良かったね、ということで良いと思うんですけどね。そうではないのが税務調査という仕事でした。

終わりに

こう見るとノルマはない、と言いつつも、色々と条件や環境を整えて実質的なノルマを課しているようにも思えますね。

職員や納税者を追い詰めるようなことにならなければいいな、と思います。

【編集後記】
ハンバーグを作りました。豚挽き肉オンリーで作りましたが、美味しかった。子どもたちにも好評でした。