こんにちは!千葉のフリーランス・個人事業主専門の税理士、福地です。

先日のブログで税務調査における「事前通知」について触れました。

これとよく似ているのですが、「調査通知」と呼ばれる通知があります。

調査通知とは

調査の連絡があるとまず次のことを伝えられます

  • 実地の調査を行うこと
  • 調査の対象となる税目
  • 調査の対象期間

「〇〇さんの令和3,4,5年分の所得税及び復興特別所得税について実地の調査を行うことになりました」

こんな感じです。これを「調査通知」と呼んでいます。

調査官は加算税を賦課したい

調査の連絡をする際、まず調査通知を行うのは、確実に加算税を賦課するためです。

税務調査で誤りを指摘され修正申告書を提出した場合は過少申告加算税が、無申告であった者が確定申告書を提出した場合は無申告加算税が、原則として賦課されます。

少し前、平成28年度税制改正によって調査通知が新設されました。

以前は事前通知があってから調査初日までに修正申告をした場合、過少申告加算税10%がゼロになっていました。

しかしこれでは税務調査の意味が薄れてしまいます。期限内に適正に申告した者との公平性を保つため、ペナルティである加算税が必要なのです。

というのが国税の言い分です。

そのため、国税が「税務調査をしますよ」という調査通知をすれば、その後、調査開始までに提出された修正申告に対して5%の加算税を課すことになったわけです(無申告加算税は通常15%のところ、10%)。

この3項目(実地の調査を行うこと、税目、期間)を通知することによって、言い方は悪いですが加算税の取りっぱぐれを防ぐことができます。

(国税通則法第65条、第66条)

まとめ

調査官は、「まず真っ先に調査通知をするように」と教育されています。

調査の連絡が来た時点で、修正申告や期限後申告を提出した場合の加算税はまず免れません(追徴税額が少ない場合は加算税がかからないこともあります)。

あとは調査が始まるまでに修正申告書などを提出してしまうかどうか、の検討になります。

【編集後記】
ひじき煮を作りました。