
こんにちは!千葉のフリーランス・個人事業主専門の税理士、福地です。
キャッシュレスがだいぶ浸透してきましたが、ペンや封筒を買ったり、仕事用のちょっとした物を買う時に現金で支払うこともありますよね。
最近ではカードやペイ払いの手数料が負担で、現金onlyに戻すお店も増えてきているとか・・。
現金で購入した場合は現金勘定を使って記帳し、現金出納帳を作成されていると思います。
現金を管理する大事な帳簿です。
その帳簿上の現金残高と財布の中の金額、合っていますか?
1円たりとも誤りなく記帳し、実際の残高の数え間違いもなくピッタリと合っている。これは大変難しいことだと思います。
合わないとどうなる
そもそも「現金」は、実際に自分が手元に持っている事業用のお金、ということになります。
財布の中だったり、レジの中だったり、金庫の中だったり・・。
お店などで現金商売をされている方であれば常に現金が動いていますから、毎日毎日帳簿上の現金と実際の金額を合わせるというのはとても大事なことです。
例えば「帳簿の金額<実際の現金残高」だと
「帳簿より多い現金はどこからもらったの?帳簿に記載していない売上があるんじゃないの?」と税務調査の時に突っ込まれ、厳しく攻めてきます。不正発見の端緒が見つかると調査官は嬉しくてやる気アップ!です。
合わない原因
不正をしてないことを前提に合わない原因を考えてみると
①プライベートと仕事上の財布を区別していない
②記帳を間違えている
③記帳していない取引がある
こういったところでしょうか。
個人事業主の経理で多いのは①②の混合かなと思います。
③であれば未記帳の取引を入力すれば合うはずなので、そんなに大きな問題ではありません。
現金で払ったのにカード払いで記帳していたりとか、貸方借方を逆に入れていたりとか。
こまめに記帳していれば直していくのもすぐできますが、月一、半年ごと、年一などまとめてやる方も多いのが実状。記帳作業が終わった後どこをどう間違ったのか、なんてもうわかるわけありません。
思い切って現金を使わない経理がおススメ
漫画家さんやイラストレーターさんなど、現金商売でないのなら、
「現金」勘定を全く使わず「事業主貸」「事業主借」のみ使うのが有効です。
売上は振込で受け取ることが多いと思いますし、支払はキャッシュレス決済で。
現金を使う場面を0にはできないと思いますが、そんなに件数も多くないでしょうから、そのときは「事業主借」勘定でプライベートの財布から支払ったことにすればOK。
ただ、コミティアなどの即売会などの経理は注意しましょう。
売上はその日のうち、無理なら翌日にでも全額事業用の口座に入金するのがおススメ。
税務調査があったときでも「これが売上です」とハッキリ示すことができます。
終わりに
財布を分けないと、「今手元にある現金のうちいくらが仕事用でいくらがプライベート用で・・」と管理をしなければなりませんが、そんなことする暇はありませんよね。
分けたところで、「どっちの財布だっけ?」「今日は仕事用の財布忘れたからプライベート用の財布から立替えよう」なんてしているうちにごちゃごちゃになってしまいます。
現金管理、なんて面倒くさいことに使う労力は無くし、その分を本業に集中させましょう!