こんにちは!千葉のフリーランス・個人事業主専門の税理士、福地です。

主に個人事業主やサラリーマンを退職した後の方が加入する国民健康保険について、未就学児を対象に一律で実施している軽減措置を「高校生年代まで」に拡大する方向で検討するというニュースが報じられました。

現在は「未就学児」までの子のみ

私が市役所で国保の事務をやっていた時はありませんでしたが、今は「未就学児」に限って子どもの国保料が軽減されています。

元々、世帯主と国保に加入している家族の所得金額の合計によっての軽減はありますが、今回の改正は所得の大小に関係なく軽減されるというもので、目的は子育て世帯の支援というところでしょう。

国保料は自治体によって違うので軽減の額も違いますが、概ね「均等割の5割」を軽減しているところが多いようです。

均等割とは所得の大小に関係なく一人当たり○○円かかる保険料で、例えば千葉市の場合は子ども一人あたり年間で30,480円発生します(令和7年度)。

これの5割なので、30,480×1/2=15,240円軽減される、ということになります。

「高校生世代」まで拡大

そしてこれを「高校生世代まで拡大しよう」というのが今回の改正です。

小学校から高校まで12年間、1年15,000円程度の軽減とするとトータル18万円程国保が安くなる計算です。

ゼロにして

12年間でトータル18万円。もちろん、良い事だと思います。やらないよりは。

ただ・・もうちょっと手厚くして欲しいです。

そもそもサラリーマンや公務員などの社会保険であれば被扶養者は保険料がかかりません。これは子どもだけでなく配偶者や親も同様です。

対して国保は未就学児にこそ軽減(それでも全額でない)がありますが、それ以外の扶養家族は100%負担がかかります。それゆえ、「国民健康保険には扶養という概念は無い」とも言われます。

配偶者や親の保険料を下げろとは言いませんが、国を挙げて少子化・子育て支援に取り組んでいく、ということであれば物足りない印象。

子どもはゼロにすべきだと思うのは私だけでしょうか。

もちろんお金はかかりますけど、それをどうにかするのが政治家の役目のはずです。

終わりに

軽減対象拡大!は良いんですが、もう少しどうにかして欲しいという感じでした。

国民健康保険には市町村国保以外の組合国保があります。こちらも未就学児には一定の割引があるんですが、果たしてどうなるでしょう。