
こんにちは!千葉のフリーランス・個人事業主専門の税理士、福地です。
「医療費控除ってどうやってやるんですか?」というご質問が意外と多いです。
確定申告の医療費控除のやり方をまとめてみます。
そもそも医療費控除とは
そもそも医療費控除とは、一年間で掛かった医療費が一定金額を超えた場合、その超えた金額に応じて一部税金が安くなるという制度です。
「一定金額」というのが、よく聞く「10万円以上払ったら対象になるんでしょ?」の10万円になります。
ですが、必ずしも10万円という訳ではありません。正しくは「所得金額の合計×5%と10万円の低い額」となります。
所得金額の合計額は、令和7年分の確定申告書では12番の欄の金額になります(土地建物の譲渡や株式の譲渡など「分離課税」となる所得がある場合は、それも含めた金額です)。

ここの金額が200万円未満の場合は5%の金額の方が10万円より少なくなるので、医療費控除も10万円未満でも適用できる可能性があります。
また、よくある誤りとして「10万円を超えた医療費が戻ってくる」というものがあります。
医療費控除は「かかった金額に応じて税金が安くなる制度」です。医療費が戻ってくるわけではありません。
ざっくり、「一定金額を超えた部分の金額×各々の税率分」の税金がやすくなるイメージです。
例えば年間医療費25万円、一定額10万円、税率20%の方であれば、
(25万円-10万円)×20%=3万円の減税になるということです(所得税のみの額で、プラス住民税も減税となります)。
医療費控除のやり方
医療費控除は年末調整では適用できず、適用を受けるためには確定申告が必要です。
数年前までは領収書の添付も必要でしたが、今は要りません。ご自宅で申告後5年間保管すること、と変わりました。
では何を提出するのかというと、「医療費控除の明細書」というものを確定申告書に添付し、確定申告書と共に提出する形となります。

こちらが国税庁HPにある明細書ですが、これを使わなければならない、ということはなく、書式は自由です。
「医療を受けた方」「医療機関」「種類」「金額」の各項目が記載されていれば、エクセルなどで独自の様式で作成した物でも、ノートにメモしたような物でもOKです。
また、国税庁HPの「確定申告書作成コーナー」を利用してe-Taxをする場合は、こちらからダウンロードできる医療費集計フォームに必要事項を記入して読み込ませれば上記の書式に変換され申告できるので便利です。
「確定申告書作成コーナー」でe-Taxをする予定の方は使ってみてください。
医療費控除をお得に使うために
医療費控除は病院で掛かった診療代や薬代の他、ドラックストアなどで購入した市販の医薬品も対象となります。これらは対象外であると思われている方もいらっしゃいますので、忘れずに追加しましょう。
マスクや栄養ドリンクなど「健康維持」「疾病予防」のための物は対象となりません。
同じ考え方で、予防接種や人間ドック・健康診断の費用も対象外となります。
ただし、人間ドックで疾病が見つかり引き続き治療を受けた場合は、ドッグも治療の一環とされるため例外的に医療費控除の対象として大丈夫です。
また、生計が同じ家族であれば医療費をまとめられます。扶養関係がなくてもOK。ご夫婦共働きの世帯や、同居しているお子さんが仕事をしていて扶養要件を超える収入を得ていた場合であってもまとめて大丈夫です。
所得税は累進税率で所得が高いと税率が上がります。
税率が大きいほど医療費控除による減税額も高くなるので、原則として世帯の中で一番所得が大きい人がまとめて申告すると良いでしょう。
終わりに
税務署に勤めていたときの経験では、「医療費控除の明細書」の添付漏れが非常に多かったです。
基本的にこの明細書の添付が無ければ還付は一旦保留されます。
後から追加で出すことも可能ですが、この時期税務署には大量に書類が届くため、申告書との突合に時間がかかることがあります。
明細書の提出漏れに注意してください。

