こんにちは!千葉のフリーランス・個人事業主専門の税理士、福地です。
冬が近づいてきました。そろそろ確定申告が気になる季節です。
毎年話題になる医療費控除。その中で、文書作成料のうち医療費控除の対象となるものがあるのか?というお話です。
医療費控除の対象となるのは治療に関するもの
医療費控除の対象となる医療費は、医師又は歯科医師による診療又は治療、治療又は療養に必要な医薬品の購入その他医療又はこれに関連する人的役務の提供の対価のうち通常必要であると認められるものとされています。
そして、その対価については、その病状等に応じて一般的に支出される水準を著しく超えない部分の金額とされています。
長いので簡単にまとめると、「治療のために支払った費用」が対象です。
よって、健康診断や人間ドックなどの健康管理のための費用や、予防接種など予防のための費用は対象外となっています(ただし、健康診断や人間ドックで疾病が見つかり、引き続き治療を行った場合は、治療の一環とされ、その費用は医療費控除の対象となります)。
文書作成料は?
となると、文書作成料は「治療のための費用」ではないような気がしますが、一部は医療費控除の対象として認められています。
診断書作成料は医療費控除にならない
職場や生命保険給付金申請のために診断書を書いてもらうことがよくあると思います。この診断書の作成料は医療費控除の対象となりません(ちなみに保険も効かないので高額になりがちです)。
これは、病院の先生の診療・治療内容等を記載した文書の発行に係る手数料で、職場や生命保険会社などへの提出書類として使われることから、医師等の診療・治療の対価ではないと考えられているためです。
紹介状作成料は医療費控除の対象!
これに対し、別病院での治療を受けるための紹介状作成料は、基本的に医療費控除の対象と考えられています。
理由としては、
- 紹介状は、別の病院で治療などを継続して受けることができるよう作成されたもので、今後も別の病院で治療などを受けるために直接必要な費用と考えられること。
- 紹介状などの情報提供は医療機関間で通常行われる行為で、今後も別の病院での治療などの必要性を認めて作成されたものであるから通常必要なものと考えられること。
- 紹介状の作成料は、紹介先病院ごとに患者1人につき月1回に限り算定されるものとされていて、治療などの対価として、通常必要なもので、一般的に支出される水準を著しく超えない部分の金額と考えられること。
とされています。
(参考:国税庁HP「診療情報提供書に係る診療情報提供料の自己負担額の医療費控除の取扱いについて」)
まとめ
文書作成料だからと言って、全てが医療費控除の対象外というわけではありません。
医療費控除の対象と場合は領収書の保険適用欄に、対象とならない文書料は保険適用外の欄に書かれることが多いようです。
よく確認し、医療費控除に入れるか入れないかの判断をするようにしましょう。
【編集後記】
ロマサガ2リメイクが届きました。楽しいです。