
こんにちは!千葉のフリーランス・個人事業主専門の税理士、福地です。
売上や経費をいつ計上するのか?という考え方に、「発生主義」と「現金主義」があります。
原則は「発生主義」で、売上や経費を成果物の引渡し時やサービスの提供時に計上するやり方です。
これに対し「現金主義」は実際にお金が入ったとき、支払った時に計上する方法になります。
現金主義を適用するには条件あり
「現金主義」の適用はあくまで特例。そのため条件があります。
特例適用の条件
その年の前々年分の不動産所得の金額及び事業所得の金額(事業専従者給与(控除)の額を必要経費に算入しないで計算した金額)の合計額が300万円以下であること
この要件を満たした上で、期限までに届出書を提出する必要があります。
(参考:国税庁HP「現金主義による所得計算の特例を受けるための手続」
現金主義はお金の動きを理解しやすく、帳簿もシンプルで管理しやすい反面、売上や経費が実際の入金・支払いまでわからないため状況を把握しづらいというデメリットもあります。
また、現金主義は青色申告特別控除を10万円しか受けることができません。
実際は・・
実際のところはというと、届出無しで現金の動きで売上・経費を計上して経理をしている、という方が多いと思います。
単純に「発生主義で行う」ということを知らないのが原因でしょう。
それでも確定申告は1年間で見るため、年末年始の年をまたぐ時以外は計算がおかしくなることはありません。
問題はその年をまたぐ時で、調査の現場では「期ズレ」と呼び必ず確認していました。
終わりに
「期ズレ」は調査では必ず確認しますので、要注意です。
帳簿の知識なんて全くなくて、本業の傍ら経理作業をしている方はそんなことわかるわけないよなぁと思いますが、誤りは誤りで調査があると指摘されてしまいます。