こんにちは!千葉のフリーランス・個人事業主専門の税理士、福地です。

確定申告で医療費控除をするにあたり、医療機関や調剤薬局の領収書、ドラッグストアのレシートなどは保管しておき、税務署の求めに応じて提出又は提示が必要になります。

これらを紛失してしまった場合の対応について。

医療費控除のやり方

医療費控除は一昔前は領収書等の添付が必要でしたが、今は「医療費控除の明細書」に必要事項を記入の上、これを添付して領収書等はご自宅に保管しておく、という形式に変わっています。

また、この明細に加入している保険組合からの「医療費通知」を添付すれば、明細の作成も不要という方になっています。

代替手段は限られている

では領収書を失くしてしまった場合はどうすればいいか、というお話です。

医療機関では通常、再発行はしてくれません。

上記のとおり、医療費通知を添付すればOKとなっていることから、医療費通知が残されていればそれを領収書の代わりとしてOKです。

また、薬局などでは過去のレセプトデータをもとに、患者が支払った自己負担額をまとめた「一部負担金証明書」や「年間薬代証明書」を発行するケースもあるようです。これは少し弱いような気もしますが、認められる可能性はあります。

他の方法でできる可能性は低い

上記以外の方法はまず無理だと考えましょう。

「医療費控除 領収書 紛失」などで検索をすると、

・口座明細やカード明細、家計簿アプリ等で支払証明し対応

・自分でできるだけ詳細なメモを作成しそれを代わりとする

などと出てくることがありますが、税務署で確認業務を行っていた立場からすると、これらで認めたことはありません。

そもそもこれでは内容が確認できないので、「医療費控除の対象となる支払なのか」がわかりません。

「これらを持って税務署で相談しましょう」としている記事もありますが、おそらく相談しても認められず終わるでしょう。

終わりに

領収書も医療費通知もない場合は、医療費控除の適用はほぼ無理だと考えてください。

あきらめずに申告する場合は、出来るだけ証拠を揃えましょう。税務署から問い合わせがあったとき、納得してもらうよう説明できるかがポイントになります。