
こんにちは!千葉のフリーランス・個人事業主専門の税理士、福地です。
山口県下関市の高校生が簿記1級や簿記論・財務諸表論などの試験を突破したというニュースがありました。
将来は税理士?公認会計士?
山口県の下関商業高校の簿記部の生徒たちが、大学との連携で進められる「日商簿記1級プロジェクト」に参加、難関試験に次々と合格を果たしたそうです。
率直に凄いという感想しかありません。
自分が合格した税理士試験の5科目の中で、1番大変だったのが簿記論でした。まぁ全体で1番大変だったのは合格を諦めた法人税なんですが(^^;
簿記論は話が難しく、内容を理解するのに一苦労。さらに計算問題を解けるようになるのに一苦労。最後にテストで良い点を取るのに一苦労。とにかく苦労した記憶したありません。
若いときの方が脳の瞬発力が優れているのは40代半ばになって痛感するところではありますが、それにしても高校生でこの試験を突破できるのはもの凄いと思います。
将来は税理士か公認会計士か、はたまたそれ以外か。更なる資格取得を目指す生徒も多いようで、本当に素晴らしいと思います。
税理士の平均年齢は70歳間近??
税理士業界というのは高齢化が顕著であり、税理士会の会合で聞いたところ、平均年齢は68歳台に突入したとのこと。

日本税理士連合会のHPにある図なんですが、データが10年前(平成26年1月)のものでちょっと古い。今は更に高齢化が進んでいるようです。50代以上の税理士が全体の3/4ってもの凄いですよね。40代ですら若手です。
原因は色々あるんですが、1番は税務署OBの税理士が多い、ということにあるようです。
税務署に勤めていれば、指定の研修を受けて23年勤めれば税理士の資格がもらえます。大卒の国税専門官で入った人は指定研修は強制的に全員受けることになっていますし、それ以外の方も選抜研修か希望者が受けられる通信研修を修了すれば同様です。
そして多くの人は定年まで勤めてから税理士になります。こうして毎年、60代の新人税理士が大量に生まれます。
さらに税理士OBでなくとも、試験受験者の高齢化が進んでいるみたいで、それがまた拍車をかけています。
そんな業界です。
終わりに
現状を何とか打破しようと、この高校生たちのような若い人にたくさん税理士になって欲しい、と業界全体で取り組んでいます。
若い方へ税理士の魅力を伝えるための講演をしたりとか、税理士試験の受験資格を緩和するとか。
私もぜひとも若い人に税理士になって欲しいと思います。税理士会の支部の集まりなどでも、44歳の私が最若手に近いようなことが多い。これじゃあ業界の未来も明るくないですよね。
それと、本気で平均年齢を下げたいんであれば税務署OBの特権を規制すべきでしょう。
もちろんOBを批判する気も否定する気も全くありませんが(私も試験合格しているとはいえOBなので)、「平均年齢を下げたい」ということにフォーカスするのであれば、そこにもメスを入れる必要はあると思いますけどね。そんな動きはありません。
【編集後記】
1年半ぶりくらいに会う友人と遊びました。楽しかった。