こんにちは!千葉のフリーランス・個人事業主専門の税理士、福地です。

皆さん、税務署へ書類を提出するときはどうされてますか?

持参、郵送、e-Taxと方法は色々とあります。

e-Taxもだいぶ普及してきていますが、まだまだ持参や郵送される方も多いです。
また、e-Taxで申告書を出したものの添付書類は原物(又はその写し)を郵送で提出、というケースがかなりあります。

書類提出の際の注意をまとめてみます。

税務署への郵送は記録を残そう!

特に確定申告の時期は税務署に大量の郵便が届きます。
大量に届くだけならまだしも、先ほどのとおり、申告書と添付書類が別々に送付されてくるため、申告書と添付書類の紐づけに時間がかかります。

そこで圧倒的に多いトラブルが「出した・出さない」です。
毎年必ずあります。何件もあります。

ご本人様からの連絡に対する回答や、税務署からの連絡で、添付書類の不足を告げると、「もう出しました」との回答。考えられる原因はいくつかあり、
①税務署での整理が終わっていない
②申告者の勘違いで、実はまだ出していない
③税務署で収受したものの、書類が見当たらなくなった

郵便の収受・仕分けは人がやっています。そのため、残念ながら③も起こりえます。
出した・出さないは確かめようがないので、「間違いなく出した」と言えるよう、税務署へ提出する書類は書留や特定記録など、送付の履歴が残る方法で提出しましょう。少しお金はかかってしまいますが、提出した方に責任が及ぶことがなくなります。

収受印が廃止されます!令和7年1月以降の書面提出には注意!

令和7年1月以降、税務署では書面で提出された書類の控えに収受日付印を押すことを止めるとしています。
(国税庁HP:令和7年1月からの申告書等の控えへの収受日付印の押なつについて

現在は、窓口に持参した場合はその場で、郵送の場合は返信用封筒を同封しておけばそれで、控えに収受日付印を押印し、返してくれていますが、これがなくなります。

「e-Taxの普及を推進したい」というのが最大の理由でしょう。e-Taxであれば、受信通知がその代わりになるとしています。

国税当局の言い分はそのとおりなんでしょうけど・・・。

銀行や保育園等から、控の写しを求められることがよくありますよね。
今回の見直しが原因でトラブルが起こらなければいいですが。
一応、国税当局は「金融機関や行政機関等には事前に十分に説明し、今後も丁寧に広報を続けます」と言ってますが、書類を出す側・受け取る側双方に周知が行きわたるまで、混乱が起きそうな気がします。

では、e-Taxできない人はどうしたらいいでしょうか。

書面提出でも大丈夫!申告の確認方法について

書面提出であっても、申告の有無、提出年月日を確認する方法があります。

申告書等情報取得サービス(オンライン請求のみ)

所得税の確定申告書、青色申告決算書及び収支内訳書について、書面により提出している場合、パソコンやスマートフォンからe-Taxを利用してPDFファイルを無料で取得することができます。

なお、利用に当たっては、マイナンバーカードが必要です。

また、直近3年分のみ取得でき、それよりも過去の分はできません。
(e-TaxHP:申告書等情報取得サービス

保有個人情報の開示請求

開示請求という手続により、提出した申告書等の内容を確認することができます。ただし、法人は利用できず、個人の申告書等のみです。

また、この手続きは手数料と時間がかかりますので注意です。
手数料は300円(オンライン申請の場合は200円)です。
(国税庁HP:e-Taxを利用した開示請求等のオンライン申請について)

税務署での申告書等の閲覧サービス

税務署で「見せてください」と申請し、見せてもらうものです。あくまで「閲覧」なので、写しの取得はできません。

ただし、写真撮影は可能です。なお、閲覧サービスには手数料はかかりません。
(国税庁HP:申告書等閲覧サービスの実施について(事務運営指針))

納税証明書の交付請求

納税証明書の交付請求を行うことにより、確定申告書等を提出した場合の納税額、所得金額又は未納の税額がないことの証明書を取得することができます。

手数料は、税目ごと1年度1枚につき400円(オンライン申請の場合は370円)です。
(国税庁HP:納税証明書の交付請求手続)

控えの代わりになるものはあるのか?

令和7年1月以後の対応としては、リーフレットに「日付」や「税務署名」を記載したうえで、希望者に渡すことを検討しているようです。

税務署側でも柔軟な対応が行われる予定ではあります。ありますが、そんなこととは知らない方が窓口へ来て、「控えを渡すことは終わった」と告げられ、トラブルになっている様子が目に浮かびます。

廃止はもう決まっているので、できるだけ早く周知し、理解を得ることが大事でしょう。

まとめ

今まで普通郵便で書類を出していた方は、書留や特定記録などで提出することをご検討いただければと思います。

また、収受日付印の押印が廃止となりますので、これを機に書面提出をしていた方はe-Taxへの切り替えを検討する一つのきっかけになると思います。

この見直しでお困りごと等ございましたら、ぜひお気軽にご相談ください。

【編集後記】
次男の言い間違いが減ってきました。
じゃがいもを見て「がじゃいも!」と叫んだり、トップハム・ハット卿を見て「ととぱっと!」と言っていたのが言えるようになり・・・。
良いことなんですけどね。ちょっと寂しいですね。もっとゆっくり大きくなっていいんだよ。