
こんにちは!千葉のフリーランス・個人事業主専門の税理士、福地です。
妻が漫画家(「星旅少年」という漫画を連載しています)ということがあり、当事務所では漫画家さんなどのクリエイター応援プランを用意しております。
コミケやコミティアなど、自主制作の漫画誌やグッズの販売を行う即売会の会場でインボイスを求められたときはどうするのかについて、です。
インボイス番号がなくても領収書は有効
インボイスの番号がない領収書であっても、領収書として有効です。
そもそもインボイス登録がなければ番号もありませんからね。所得税の経費としては全く問題ありません。
一方消費税では、本則課税で計算する場合、インボイス番号のない領収書では仕入税額控除(消費税を計算する上で差引く金額)が認められません。
インボイスの発行義務は課税事業者に対してだけ
インボイスの発行義務は相手方が消費税の課税事業者(2年前の課税売上が1,000万円超の方やインボイス登録のある方)に限られます。
一般の消費者や消費税免税事業者である事業者に対してはインボイスを交付する義務はありません。
即売会に来る方の多くは一般の消費者だと思いますので、そもそも発行義務のない方、ということになります。
インボイス番号から名前がバレる
インボイス公表サイトでは、個人事業者については、(1)氏名(2)登録番号(3)登録年月日(4)登録取消(失効)年月日がわかります。
インボイス番号から逆引きができます。
クリエイターさんは本名では活動していない方がほとんどでしょうから、これはきついですよね。
先ほど述べたように一般の消費者にはいりませんが、同業の方が他の作家さんの作品を購入するケースが考えられます。
その方が消費税の課税事業者であるなら、求められればインボイスを発行しなければならないことになります。
ただ、クリエイターさんは多くの場合、簡易課税制度や2割特例を適用されていると思いますので、その場合はインボイスは不要です。
「簡易課税でも2割特例でもない、どうしても必要だ」と言うなら・・・。
即売会でそこまで大事になるケースもあまりないとは思いますが、インボイスを発行するか、発行したくないので商品の販売自体を拒否するか、あとは通販サイト(BOOTHなど)で買ってもらうか、などの対応が必要になってきます。
【編集後記】
肉豆腐を作りました。美味しくできました。