こんにちは!千葉のフリーランス・個人事業主専門の税理士、福地です。

源泉徴収ありの特定口座で株式譲渡をして利益が出た場合、これについては税金が引かれており課税関係は完結しているものとされ、原則確定申告はしなくてもいいことになっています。

「しなくてもいい」なので申告してもいいわけで、確定申告で還付額が増える場合は申告する方も多いと思います。

しかし確定申告をすることを選択した場合、その申告内容が住民税の課税所得金額などに反映され、逆に損をする可能性があるので要注意です。

国民健康保険への影響

保険料

市町村の国民健康保険の保険料は平等割+均等割+所得割で計算されます(平等割がないところもあります)。

平等割は1世帯あたりの均一額、均等割は加入者一人当たりの均一額です。

所得割は名前のとおり所得に対して税率を乗じて計算されます。

そして所得には【確定申告することを選択した特定口座の譲渡所得】も含まれてしまいます。

国保は住民税と違って天引きされていないので、丸々かかってしまうことになります。

「確定申告で5万円の還付があったけど国保が10万円上がった」

といったことも起こりうるので、要注意です。

保険証の負担割合

年齢70歳以上の方は保険証の負担割合にも影響が出ます。

通常2割負担のところ、株式譲渡の影響で3割になる可能性があります。

負担割合の判定は何段階かあり、所得金額で判定したり収入金額で判定したりしますが、双方とも申告することで算定の基礎に含まれます。

2割負担が3割に増えると、年間の医療費が20万円だったものが単純計算で30万円になることとなります。

保険料の負担増に加え、更に負担が大きくなります。

後期高齢者医療保険への影響

75歳以上の方が加入する後期高齢者医療保険も国民健康保険と同様です。

後期高齢者医療保険も保険料は

均等割+所得割

で計算され、所得割には申告した株式譲渡所得も含まれます。

また、負担割合も同じなんですが、後期高齢者医療保険の場合自己負担割合が1割→2割→3割となっているため、1割→3割となると医療は3倍です。

介護保険への影響

まだあります。介護保険です。

介護保険は年齢65歳以上の方にかかってくるものになります。

40歳から64歳までは健康保険の一部として負担しているものが、65歳になると独立するイメージです。

この介護保険料は国保や後期高齢者医療保険と違って所得に対して税率を乗じるものではなく、基礎額に一定割合を乗じて計算されますが、その一定割合が所得が上がると大きくなる仕組みです。

さらに介護を利用するときの自己負担割合も所得が上がると大きくなります。

終わりに

特定口座・源泉徴収有りの株式譲渡については、申告するかしないかは選択制です。

一度選択した方法は、原則として後からは変えられません。

「国保や介護が上がったからやっぱり申告不要にしたい」はできません。

慎重な検討が必要です。

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