こんにちは!千葉のフリーランス・個人事業主専門の税理士、福地です。

先日、国税庁が令和5事務年度の所得税調査等の状況を公表しました。

申告漏れ所得金額と追徴税額が過去最高

令和5事務年度。事務年度とは聞きなれない言葉ですが、国税では3つの年(又は年度)があります。

暦どおりの1月から12月。よく使う年度である4月から3月。

そして事務年度は7月から6月を指し、国税の1年はこの事務年度単位で動きます。

今回は令和5事務年度、最新の年度の調査事績が公表された、ということですね。

発表によると、国税局全体で個人の税務調査を60万件余り行い、申告漏れ所得金額は前年比10.2%増の9964億円、追徴税額も同2.2%増の1398億円と、過去最高だった前年度を更新したそうです。

過去最高の要因はAIの活用

本格的にAIを取り入れ申告漏れの事例を学習させ、税務調査を行う手法を取り入れたことが大きな要因だそうです。

私が在籍していたときはその導入段階でした。実際使ったことはないんですが、隣の席の職員が「まだまだ使える代物ではない」と言っていたのを覚えています。
それが1年足らずでもの凄い成果を挙げるまでに進化したということでしょうかね。

去年から本格的に「AI」に申告漏れがあった事例を学習させ、申告書の不備が多かったりきりのよい金額で申告したりしている人や現金収入が多い業種など、申告漏れのおそれのある納税者を重点的に調べる税務調査に取り組んだ結果、追徴税額が最も多くなったとしています。

申告漏れの多い業種は?

東京国税局の公表した資料によると、申告漏れ所得が最も多かった業種は1位経営コンサルタント、2位ホステス・ホスト、3位漫画家、だそうです。
(参考:「令和5事務年度所得税及び消費税調査等の状況」)

1位2位は常連です。経営コンサルタントが脱税ってのが何とも。脱税指南でもしてるんでしょうか。

自分としては3位の漫画家がかなりのインパクトです。
このランキングに載っている業種は狙われやすくなる可能性もあるので、注意は必要かもしれません。

まとめ

個人事業主の調査もAIを取り入れ、より活発に行われるものと思います。調査件数もどんどん増えていくかもしれませんね。

【編集後記】
レモンポップ引退。最後まで強かったです。