こんにちは!千葉のフリーランス・個人事業主専門の税理士、福地です。

面白いもので、これまで全くなかった相談を別の方から同じ時にいただく、というようなことがたまーにあります。

最近、お客様から立て続けに屋号付口座に関するご相談がありました。

屋号付口座を事業用に開設!

個人事業主は個人名義の通常口座と分け、屋号付口座を開設することができます。

屋号付口座とは、まぁそのまんまですが口座名義に屋号が付いている口座です。

形としては「屋号+事業主名」となります。

屋号付口座のメリット

屋号付口座を作るかどうかは自由です。実際、私は作っていません。

そんな訳で作るとこんなメリットがあるよ、というのは実体験としてではないんですが、一般的には以下のようなものがあります。

・お客様への信用
新しく取引がスタートするお客様にとって、代金の振込口座が個人名だけだと「信用」という面で不安を抱かさせてしまうかもしれません。
例えば私のような個人でやっている税理士の場合、名前だけでなく「○○税理士事務所」とつけば安心感も違います。

・事業用口座で事業のお金をしっかり管理
個人口座と分けることで、事業のお金の流れがわかりやすくなることもメリットです。
個人口座を事業にも使うと、事業の経費とプライベートの支出を混同してしまう可能性があります。屋号付き口座を作れば、個人のお金とはっきり区別でき、事業の収支を簡単に、明確に管理できます。
ただ、これは「口座を分ければいい」だけで、屋号付口座ならではのメリットではありませんね。

・屋号でやりとりが可能
代金をいただいたり払ったりする場合、金融機関によっては屋号のみでの受取・支払が可能になることがあります。
個人情報に厳格なこの時代、特にご自宅を事務所として使っている場合等は、自分の情報を詳らかにしたくないもの。
屋号付口座なら屋号のみで料金を受け取ることも可能です。

注意点

屋号付口座の開設には以下のような注意点があります。

・手続きが面倒
通常口座は、店舗型銀行でも窓口以外にオンラインや郵送など、さまざまな方法で口座を開設できます。
しかしながら、屋号付口座の場合は基本的に窓口まで行く必要があります。

・書類が必要
個人事業主であることを確認できる書類が必要です。金融機関によって若干の違いがありますが、大体どこでも開業届や確定申告書の控えなどを求められます。

・どこの銀行でもできる訳ではない
個人口座のようにどの銀行でも口座開設ができる訳ではありません。
屋号付口座の開設ができない銀行もあるので、事前に確認しましょう。

終わりに

屋号付口座の開設に当たっては色々と手続きや揃える書類があります。

まずは開設しようとしている金融機関に相談しましょう。

できること・できないこと、必要書類等を整理してから動くと良いと思います。

【編集後記】
自分の使っている事業用口座を屋号付にできないか銀行に言ってみたんですが、「一度解約してもう一度開設になります」とのことで面倒過ぎるので断念しました。特に困っていないのでこのままでOK。
これから事業用の口座を開設しようとしている方は注意です。あとから変更は面倒くさいことになるかもしれません。