こんにちは!千葉のフリーランス・個人事業主専門の税理士、福地です。

税務署への苦情を受ける窓口に「納税者支援官」というものがあります。

納税者支援官とは

納税者支援官は税務行政の円滑な運営のため、国税組織への不平・不満や困りごとを納税者の立場に立って迅速かつ的確に対応し、税務行政への納税者の信頼を確保することが任務である。

とされています。

まぁ要するに苦情受付窓口です。

各署ごとにあるわけではなく、例えば千葉県内の税務署では千葉東税務署と松戸税務署に設置されていて、それぞれ管轄が決まっています。

納税者支援官、と仰々しく名前が付いていますが、その任に就く職員は一般の税務職員です。

何か連絡がある=苦情、ですから、多分精神的には相当辛い職だと思います。

税務署にこうした機関があるのはあまり知られていないと思いますが、何か苦情を言いたいときは利用しましょう。

納税者支援官への連絡は有効か?

税務署職員のとき、いわゆる「クレーム対応研修」以外で納税者支援官に会うことはありませんでした。

ただ一度、自分と若手職員の二人で対応したお客様が納税者支援官に苦情を入れたことがありました。

その方、税務署に来た時からお怒りMAXで、何に対してそんなに腹を立てているのかよくわからず、何を聞いても「ふざけるな!」と返されれる有様で、接客になりませんでした。

どうにかこうにか帰られたその後、上司から呼ばれ「納税者支援官に苦情が入っているぞ」と。

起きたことをありのまま説明し、特に何事もなく終わったんですが、納税者支援官に連絡が入ると必ず聴取があります。

聴取はやっぱり職員にとって嫌なモノ。納税者支援官への訴えは、結果がどうであれ一定の効果はあると思います。

署の統括官に伝える

税務署には「個人課税部門」「法人課税部門」など、各担当が部門に分かれています。

その部門の中でも「個人課税1部門」「個人課税2部門」といくつかの部門があり、その番号の部門ごとに「統括官」がいます。

この統括官が管理職にあたり、責任者となります。

そのため、例えばある職員の対応に腹が立つ、ですとか、調査のやり方が強引だ、ですとか、そういった苦情はまずその担当統括官に連絡をすると良いと思います。

署の職員の時、自分の担当統括官以外の統括官ともよく話をしましたが、本当に経験豊富で色々なことを知っている人ばかりでした。

逆に言うとそういった方でないと統括官にはなれないわけで、苦情であってもよく話を聞いてくれます。

納税者支援官に連絡する前に統括官に連絡するも有効だと思います。

終わりに

特に確定申告期には接遇研修などが行われ、税務署の対応も良くなってきているという声を聴くことも多かったんですが、それでも対応の悪い職員はいると思います。

そういうときは、職員本人へのクレームではなく、統括官や納税者支援官に相談してみましょう。