こんにちは！千葉のフリーランス・個人事業主専門の税理士、福地です。
妻が漫画家（「星旅少年」という漫画を連載しています）ということがあり、当事務所では漫画家さんなどのクリエイター応援プランを用意しております。
漫画家さんや同人作家さんが自主制作誌を販売したり、グッズを作成して販売した場合、年末の在庫管理には注意です。
在庫の管理はきちんとやろう
自主制作誌を電子書籍のみで販売している場合は関係ない話になりますが、紙媒体で制作し、コミックマーケットやコミティアなどで販売したり、BOOTHなどで通販している場合、在庫管理が必要になります。グッズを作って売っている場合も同様です。
もし税務調査があった場合、在庫管理はチェックされると思ってください。
というのは、その年作った自主制作誌のうち、経費にできるのは売れた分だけになるからです。売れなかった分＝在庫は、売れた年の経費になります。
所得税は課税所得が高いほど税率が高くなる仕組みです。
作成・仕入れた時に経費とできるのであれば、事業が順調で売上が好調な時、「年末にドカッと発注をして経費だけ計上して、来年から少しずつ売っていけば今年の節税になるじゃん」と自分の都合で利益操作ができてしまいますよね。
そのため、調査で指摘されることが多いです。
在庫の計算方法
何度も仕入れた時の在庫の計算
売れ行きが好調だと、増刷をかけたり、グッズを追加注文するようなことがあると思います。
最初の発注と追加発注が同じ金額ならいいですが、異なっている場合、いつ発注した分が売れたのか、なんてわからないですよね。
そのため、在庫には「評価方法」といって、計算方法がいくつかあるんですが、原則として「最終仕入原価法」という方法を使って計算します。
これは、最後に仕入れた時の単価×在庫数を、在庫の金額とする方法です（届出をすればこれ以外の方法も選択できるのですが、わざわざ届出書を作成して提出する、という手間をかける必要性は薄いと思います）。
簡単な在庫管理表を使って管理
簡単なものでいいのでエクセルなどで在庫管理表を作って管理しましょう。
この程度のもので十分です。あとはモノごとにシートを分ければ管理できます。
ネットで検索すればいくらでも在庫管理表が出てくるので、良さそうなのを使ってみてください。
【編集後記】
在庫管理は細かくてめんどくさいですが、年に一回、年末にはしっかりとやるようにしましょう。
