
こんにちは!千葉のフリーランス・個人事業主専門の税理士、福地です。
副業が事業所得に該当して赤字になった場合、本業の黒字の所得と損益通算をすることができます。
損益通算をすれば合計所得を下げられるため、確定申告を行うことによって所得税額(と翌年度の住民税)を減らすことが可能です。
広く知られた?手法ではありますが、税務署が対策に動き出しているようです。
事業所得か雑所得か
私が税務署に勤務していたとき、国税庁基本通達の改正がありました。
「通達」とは、国税庁が定める税法の取扱い等の指針で、行政庁内部の命令を示したもです。法律ではないので、納税者がこれに従う義務はありませんが、税務職員はこの通達に従って課税処理等を行います。
そこで以下のように示されました。
国税庁基本通達35-2より抜粋
事業所得と認められるかどうかは、その所得を得るための活動が、社会通念上事業と称するに至る程度で行っているかどうかで判定する。
なお、その所得に係る取引を記録した帳簿書類の保存がない場合(その所得に係る収入金額が300万円を超え、かつ、事業所得と認められる事実がある場合を除く。)には、業務に係る雑所得(資産(山林を除く。)の譲渡から生ずる所得については、譲渡所得又はそのほか雑所得)に該当することに留意する。
事業所得であれば青色申告ができるので特別控除が適用できたり、赤字になれば本業の給与所得との通算が可能など、雑所得と比べて様々なメリットがあります。
そのため極端な例では収入0で経費だけ計上、赤字を損益通算させて還付申告。
こんな内容の申告がまかりとおっていました。
この通達の目的も、こうした還付申告を防ぐためにあります。
税務署も動き出しています
これまでまだ通達ができたばかりということもあって、国税側はあまり動いていなかったように記憶しています。
言い方は悪いですが、複数年分溜まるまで「泳がせていた」ということもあるかと。
ですが最近になり、知り合いの同業税理士から令和7年分について
・給与収入 約1,000万円
・副業収入 約45万円
・副業経費 約350万円
・副業赤字 約300万円
こんな感じの内容の還付申告をしたら税務署から指導が入り、「事業所得と認められず雑所得にしかならない」と言われたとの話がありました。
私が勤務していた時は「とりあえず還付はして、必要であれば税務調査」という対応が主流でした。
税務署も積極的に動き出しているものと思われます。
調査になる前に修正申告を出しましょう
指導に従わず突っぱねると次は税務調査に移行します。
調査になる前、行政指導の内に従って修正申告を出せば加算税は発生しませんが、
税務調査になってからでは賦課されてしまいます。
税務署から指導が入ったら、逆らってもほぼ勝つ見込みはありません。
ここは素直に応じた方が良いでしょう。
いきなり「税務調査として対応している」と言ってこないだけまだマシとも言えます。
終わりに
副業の収入が少なく、大きな赤字で本業の給与との損益通算。
この手法で還付申告を提出している方はもう止めるべきでしょう。
税務署も動き出しています。
注意していただければと思います。
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